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[分子科学会速報14-049]  ポスト京に向けた研究会の開催(5/21)
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速報発信者:高塚和夫(東京大学)


ポスト京に向けた研究会の開催(5/21)

関係者各位

                分子研・計算分子科学研究拠点(TCCI)
                             高塚和夫

   ポスト京に向けたインフォーマル研究会の開催について

 いつも大変お世話になっております.ポスト「京」に向けた以下のインフ
ォーマルな研究会についてご案内します.是非,ご出席,できればご講演を
賜りたく,お願い致します.以下,少し長くなりますが主旨を説明いたしま
すのでお読みください.

1.研究会とご講演の募集について

名称:「ポスト京に向けたTCCIインフォーマル研究会
 ‐社会的な貢献を考えた計算分子科学の研究課題;5年後を見据えて‐」
日時:2014年5月21日(水)10:00頃より18:00頃まで
 (講演者数により調整予定)
場所:名大 ESホール
 (5月22日(木)から名大にて開催される理論化学討論会初日の前日
 に行います)

ご講演の募集締切;2014年4月21日(月)まで.
以下の応募内容を,TCCI事務局宛に送ってください.
 宛先:tcci-office@yfep2.ims.ac.jp

テーマ:ポスト京に向けた次世代の理論・計算化学の発展

応募内容:
・講演タイトル
・アブストラクト(1000字程度か,概念図を含むパワーポイントの図数枚,
 或はその両方)

尚,参加登録につきましては,別途,ご案内する予定です.

注)2020年頃に向けて準備していく研究課題で,科学的意義・社会的意義が
あり,ポスト京に相応しい課題について,グループ編成案も含めなるべく具
体的なプロジェクトのご提案の発表を募集します(お願い致します).提案
を行う対象は,TCCIではなく,次世代の理論・計算化学者(実験研究者
を含めても結構だと思います)や物質・生物関連科学の研究者の皆さんです
.複数の研究グループが参画したいと思ってもらえるようなスケール感のあ
るご提案をお願い致します.また,現段階では,学術的正確さやち密さは全
く必要ありません.むしろ,アイデアをお願い致します.この際,プロジェ
クトとは,科研費の基盤研究のような個人研究より一段階上がって,(卑近
な言い方で申し訳ありませんが)量子化学とダイナミクスとMDの研究者が一
緒にグループを構成するなどして,様々な波及効果をもたらすあり方のもの
も有力なプランと考えられます.

 ご講演頂く方には,旅費をTCCIにおいて負担させていただきます.

2.ポスト京に向けた状況について

 「京」の設置を契機に作られましたHPCI戦略プログラム (戦略分野方式)
も早いもので,この4月からの2年間をもって終了いたします.このプログラ
ムは拠点形成方式によって構成され,第2分野(物質科学)では物性研(東
大),分子研,金研(東北大)が合同で分野融合を起こしつつ,重点研究を
担当し,同時に,人材育成,次世代育成を担当するという,物質計算科学と
しては初めてのやり方でした.TCCIにおいても,理論・計算化学の多くの方
にご参加いただき,文科省から依頼された分野振興に一定の成果を上げてき
たと考えています.
 
 一方,新聞報道等でご案内のように,平成26年度の予算としてポスト京
(エクサスケール・コンピュータ)の開発の予算が付き,理研AICSが中心と
なり開発が始まります.ポスト京についてもアプリケーションが重要なため
,ハードの開発開始と併せて,取り組むべき社会的・科学的課題の選定が始
まります.昨今この流れが急速に進んでおり,化学・分子科学の将来におい
てもきわめて大きな影響を与えると考えられる動きが,国のレベルで進んで
います.情報も確たるものは少ないのですが(逆に,情報が確定しているこ
ろには物事が決まってしまっていて,知らなかった者には後から入る余地は
無い,というのがこのレベルでの意思決定の仕組みです),重要なポイント
は,現在の戦略拠点を中心とした戦略分野方式が根本的に見直されるのが確
実だということです.特に,分野に割り振られた「重点課題枠」が別の形に
変わる(事実上別のものになる)のは避けられない情勢です.

 これは,「京」の時代と違って,理論・計算化学分野も,拠点を中心とし
た足場を失うということを意味しています.現在のところ,JSTのような課
題中心型のプロジェクト方式であろうと考えられています.課題設定に当た
っては,社会的なニーズの高いことも考慮される可能性があります.したが
って,このような方向性においても,学問的にポジティブな動きをしておか
ないと,ポスト「京」は,計算機のハード・ソフト設計,計算機利用環境,
広い意味での課題設定などにおいて,極めて不十分な状態に置かれる可能性
が高くなります.

先週4月4日に,文科省において第一回目の「ポスト「京」で重点的に取り組
むべき社会的・化学的課題についての検討委員会」(委員長:小宮山宏前東
大総長)が開かれました.そこでは,「京」での実績を踏まえて,次の巨大
計算科学(巨大計算機を利用する科学)の研究課題の方向性が検討される予
定です.第一回目の議題として,
  (1) ポスト「京」で重点的に取り組むべき社会的・科学的課題についての
      検討委員会の設置について
  (2) ポスト「京」プロジェクトについて
  (3) 将来のHPCIシステムのあり方の調査研究(アプリ分野)からの報告
  (4) 関係省庁における計算科学技術に対するニーズについて
  (5) その他
   ・社会的・科学的課題に関する意見募集の実施について(案)
が提示され,議論されました.以下,これを契機として,
  第2回 5/30(金) 15:00-17:00
 ・ポスト「京」の社会的・科学的課題の考え方
 ・アプリケーションの研究開発体制について
  第3回  6/19(木) 15:00-17:00
 ・ポスト「京」の計算資源配分の考え方
 ・ポスト「京」の社会的・科学的課題の取りまとめ
  第4回 7/24(木) 16:00-18:00
 ・報告書取りまとめ
のように議事が進行していく予定です.

 第一回目の会議では,様々な角度からの意見募集(パブリックヒヤリング
)が実施される事が決まりました.実施期間は未定ですが,4月中に文科省
において開始される予定です.募集する意見は,以下の通りです.
・社会的・科学的課題の概要(200字程度)
 ポスト「京」で重点的に取り組むべき課題の概要(課題の内容・背景や重
  要性,解決に向けた現在の取組状況 等)
・課題解決に向けた施策の具体的内容(200字程度)
 課題を解決するために考えられるポスト「京」を活用した提案.
・課題解決による効果(100字程度)
 課題を解決することにより,社会的・科学的にどのような効果・インパク
  トが見込まれるのか.

 以上のように着々と進行する次世代計算科学体勢に対して,TCCIでは,次
世代の研究環境を高いレベルで整備しておくことも一つの役割ではないかと
認識しており,組織としての残り2年間にはそれに関わる作業のお手伝いを
しておく責任を感じています.それは,次世代の研究者の研究課題やあり方
に直接方向性を出す,あるいは,TCCIが調整して研究課題の応募に当たる,
などというものでは全くありません(研究課題への応募は各研究者個人ある
いはグループで為される方向になるだろうと思われます,それに対してTCCI
が何かする,と言うことはありません).先生方と「学生」の研究環境を含
めて,研究の「場」は自ら高めていくものであると同時に,TCCIとしては,
次世代によってなされるであろう自発的な研究環境の構築のきっかけが提供
できればと考えています.

このような考え方に基づき,上記のインフォーマルミーティング(研究会)
を行います.日程上,皆様のご都合をお伺いする余裕がなく誠に申し訳あり
ませんが,是非,ご参加の程よろしくお願い致します

今回の委員会の3番目の議題として報告されました「将来のHPCIシステムの
あり方の調査研究(アプリ分野)」の計算科学ロードマップ概要においては
,以下のような領域が提案されています:

社会的課題             具体的貢献
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創薬・医療           画期的創薬・医療技術の創出
総合防災             科学的知見に基づく災害予測のシステム化
エネルギー・環境問題 エネルギー技術と環境との調和
社会経済予測         社会経済活動に柔軟に対応する予測システム
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なお,ご参考までに,最新の計算科学ロードマップ報告書は,以下のWEBに
リンクされていますので,是非,ご覧ください.
http://hpci-aplfs.aics.riken.jp/document.html


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分子科学会速報
発行:分子科学会
http://www.molsci.jp/index.html
速報投稿規程等は下記をご覧下さい。
http://www.molsci.jp/bulletin.html
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