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[分子科学会速報14-124]  ポスト「京」に関する委員会報告と説明会
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速報発信者:高塚和夫(東京大学)


ポスト「京」に関する委員会報告と説明会

分子科学関連の皆様

 皆様,TCCI計算分子科学研究拠点(分子研)の活動につきましては,日頃
ご協力を賜り有難うございます.

 以前にも中間報告をいたしましたが,2020年の運転開始を予定とするポス
ト「京」のフラッグシップ計算機(「エクサマシン」と通称されていたもの
)設置に向けた文科省の取り組みのうち,重要な鍵となる小宮山宏前東京大
学総長を座長とする「ポスト「京」で重点的に取り組むべき社会的・科学的
課題についての検討委員会」(文科省内,公開)が設置され検討を続けて参
りましたが,8月20日に終結しました.現在,最終報告書の取りまとめが行わ
れており,間もなく発表されることと思われますが,この間の動きと予定に
ついて,ご報告をいたします.

 8月20日の委員会資料が、以下で公開されていますので、是非ご覧ください
.
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shinkou/035/shiryo/1351391
.htm

 小宮山委員会での成案は,概略以下の通りです:

1)重点課題案として9件を選定し,4課題を萌芽的課題とする.重点課題は
 以下の通りです.
  (1)生体分子システムの昨日制御における革新的創薬基盤の構築
  (2)個別化・予防医療を支援する統合計算生命科学
  (3)地震・津波による複合災害の統合的予測システムの構築
  (4)観測ビッグデータを活用した気象と地球環境の予測の高度化
  (5)エネルギーの高効率な創出、変換・貯蔵、利用の新規基盤技術の開発
  (6)革新的クリーンエネルギーシステムの実用化
  (7)次世代の産業を支える新機能デバイス・高性能材料の創成
  (8)近未来型ものづくりを先導する革新的設計・製造プロセスの開発
  (9)宇宙の基本法則と進化の解明

2)重点課題には,計算機利用枠の30‐40%が割り当てられますが,社会貢
 献という意味での出口指向が,現在の戦略課題方式の「京」に比べてより
 強く打ち出されています.各重点課題には,相応の研究チームが作られ,
 代表機関の下に研究の実施と経費の執行のための体制の構築が行われます
.

3)この秋には,重点課題を実施する組織体の公募が行われ,1か月程度の審
 査の後,代表機関の決定,事業開始となるようです.(公募内容,日程な
 どは未発表)その後,来年度早々には,選定された組織等によるfeasible
 studyの評価が行われ,本格的な研究組織が固められて,その後のほぼ5年
 間,重点課題研究の本格実施,2020年度からはポスト「京」のフラッグシ
 ップ計算機の本格稼働(5年間の重点課題実施)という運びになります.
 (端的に言うと,10年間プロジェクトということになります.)

4)TCCI などが行ってきた分野振興や,第2階層での国の計算機配置体勢に
 ついては,今後議論なされるようです.分野振興や人材育成というミッシ
 ョンが,出口指向の強い重点課題とは別に,何らかの形で位置づけられる
 可能性が高くなっています.

5)CMSIやTCCIに特に関係が深い(5)と(7)の課題の内容については,上記の委
 員会の資料2-2のP.25とP.27をご参照ください。このファイルにあるサブ課
 題群はあくまでも例示であり,これにこだわるものではありませんが,委
 員会提出の段階で,検討を重ねて策定されたものです.また重点課題(7)に
 も,サブ課題D として「次世代機能性化学品」(凝集系の構造や電子状態
 の解明に基づく次世代機能性化学品の分子設計)が入っていることにもご
 留意ください.

 以上のような速い展開に合わせて,利用者側のコミュニティとしても速い
情報の流通,研究者の意思決定・交流等を行っていく必要があります.特に
,電子論,ダイナミクス,MD,統計,理論,等の広い観点から,研究計画や
グループの策定などを議論していただきたいと思っております.また今回,
文科省から,大学・研究所の理論・計算グループと産業界,実験研究者が具
体的な実施態勢を組むことを強く求められておりますことも,申し添えます
.

 つきましては,とりあえず,以下のように重点課題(5)と(7)について,一般
的な説明会を行いますので,ご案内いたします.関心の向きは,計算化学だ
けではなく,実験研究者,産業界のお皆様もご出席頂きますようお願い申し
上げます.
                                記
ポスト「京」で取り組む計算物質科学関連課題に関する説明会
  主催:東京大学 物性研究所 計算物質科学研究センター(CCMS)
        自然科学研究機構 分子科学研究所 計算分子科学研究拠点(TCCI)
        東北大学 金属材料研究所 計算材料科学研究拠点(CMRI)
  協力:計算物質科学イニシアティブ(CMSI)

【第1回目】
    日時: 平成26年8月30日(土) 13:00〜15:30
    場所: ステーションコンファレンス東京(JR東京駅直結)

【第2回目】
    日時: 平成26年8月31日(日) 13:00〜15:30
    場所: 自然科学研究機構 分子科学研究所(名鉄線東岡崎駅徒歩7分)
(説明会の内容は同一です)

  対象: 計算物質科学に関連する大学、研究機関、企業の方々
  WEB申込締切: 平成26年8月29日(金)正午(1日延長しました)
  http://www.cms-initiative.jp/ja/events/postk830

 文科省主催「ポスト「京」で重点的に取り組むべき社会的・科学的課題に
ついての検討委員会」において、8月20日に決定された課題の中の、計算物質
科学に関連する課題を説明します。

 皆様方におかれましては,この巨大計算機時代の研究環境をより高度に利
用し,社会・科学の発展に資するべくご研究を発展させていただくために,
是非,前向きに自らの問題として捉えていただき,主体的に取り組んでくだ
さい
ますことを期待して,報告とさせていただきます.


高塚和夫
自然科学研究機構分子科学研究所
計算分子科学研究拠点(TCCI)

東京大学大学院総合文化研究科
相関基礎科学系
教養学部統合自然科学科
153-8902 東京都目黒区駒場3-8-1
kaztak@mns2.c.u-tokyo.ac.jp
03-5454-6588


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分子科学会速報
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