[分子科学会速報20-128] 学術変革 次世代アストロケミストリー 発足

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[分子科学会速報20-128]  学術変革 次世代アストロケミストリー 発足
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速報発信者:田沼肇(東京都立大学理学部物理学科)


学術変革領域研究「次世代アストロケミストリー」発足のお知らせ

分子科学会の皆様

新学術領域研究改め学術変革領域研究(A)として
「次世代アストロケミストリー: 素過程理解に基づく学理の再構築」
(2020-2024, 代表: 坂井南美)が発足しますのでお知らせいたします。

第1回公募研究(FY2021-FY2022)を今後募集予定です。
天文学・地球惑星科学・物理学・化学など広範な分野から、多様な手法で
領域の推進や拡大を一緒に進めてくださる方の応募をお待ちしております。
オンラインでの領域紹介を開催予定(詳細後日)ですので,ご参加いただけ
ましたら幸いです。
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【目的】
アルマ望遠鏡による観測と「はやぶさ2」サンプル分析を最先端分子科学で
つなぎ、星・惑星系形成領域の化学的多様性の起源ならびに太陽系の物質的
起源の解明をめざします。

【手段および変革】
本領域は、天文学・地球惑星科学が物理学・化学分野と協働し、中間温度
(10-300 K)・中間密度(10^4-10^8 個cm-3)での化学反応の素過程
理解を基礎に、動的な惑星系形成過程における化学進化の解明をめざします。
これにより、極低温極低密度など、限定した環境を主対象としてきた星間
化学を変動する環境の化学へと変革します。

【計画研究】
・A01 観測班
「高感度・高分解能観測で探る惑星系形成領域の化学進化」
(代表:坂井 南美 [理研])
惑星系が誕生する領域の化学的多様性の全貌を、物理状態を規定して空間的
に分解する観測で明らかにし、化学を軸に天体形成の歴史を再構築すること
を目的としています。

・A02 分析班
「太陽系形成時の化学環境の解明」(代表:橘 省吾 [東大/JAXA])
「はやぶさ2」が持ち帰る小惑星リュウグウ試料をはじめとする地球外物質
分析と再現実験から、太陽系の初期化学環境を解明し、惑星系形成領域で
観測される化学的多様性に太陽系を位置づけることを目的としています。

・A03 理論班
「気相・固相の反応素過程に基づく中間温度における分子進化モデル」
(代表:相川 祐理 [東大])
星・惑星形成を伴う化学進化モデルに、量子化学計算や実験で得られる反応
素過程情報を取り入れ、惑星系形成領域の化学と太陽系の物質的起源を繋ぐ
基盤を構築することを目指します。

・A04 気相実験班
「先端ビーム制御による気相化学反応素過程の理解」
(代表:中野 祐司 [立教大])
温度に敏感な中間温度域での気相反応ダイナミクスを精密に制御した相補的
な3つの実験(合流ビーム実験・イオン移動管実験・イオントラップ実験)
により解明し、広範かつ変動する物理状態における気相反応の詳細を明らか
にします。

・A05 表面実験班
「単分子表面分光手法を用いた塵表面における反応素過程の単一分子レベル
解明」(代表:今田 裕 [理研])
最先端表面分子科学を天文学へ初めて応用し、温度変化を伴う惑星系形成領
域での原子・分子の塵表面での振る舞いを単一分子レベルで解明します。

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分子科学会会員の皆様にも関連の深い方が沢山いらっしゃると思います。
詳細は近日公開予定のwebページを御覧になって下さい。
また、直ちに情報が知りたいという方は田沼(tanuma-hajime@tmu.ac.jp,
A04 気相実験班) までお問い合わせ下さい。


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分子科学会速報
発行:分子科学会
http://www.molsci.jp/index.html
速報投稿規程等は下記をご覧下さい。
http://www.molsci.jp/bulletin.html
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大学院生募集中
分子科学研究所/総合研究大学院大学 https://www.ims.ac.jp/
Mail:r7139@orion.ac.jp   Tel:0564-55-7139
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