[分子科学会速報24-048] スピン生命フロンティアセミナー


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[分子科学会速報24-048] スピン生命フロンティアセミナー
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速報発信者:中村敏和(自然科学研究機構 分子科学研究所)


スピン生命フロンティアセミナー

「スピン生命フロンティア (Spin-L)」主催セミナーを7月23日(火)に開催
します。

開催日時:7月23日(火)16:00〜17:30頃
講師  :兵藤 文紀 先生(岐阜大学医学系研究科 薬理病態学分野)
開催形式:分子研研究棟201室 + オンラインのハイブリッド
詳細  :https://www.ims.ac.jp/research/seminar/2024/07/23_6337.html
(講演後に分子研研究棟202室にてミキサーを予定しております。)

講演タイトル: 新たな超核偏極MRIの開発とトランスレーショナル研究
要旨:MRIの感度を増幅する超核偏極法は、MRIの弱点であった感度を克服す
ることでMRIによる新たな機能・代謝イメージングに基づく画像診断への応用
が期待されている。それ故、超核偏極材料に基づく化学的な超偏極法(chemi
cally induced dynamic nuclear polarization :CIDNP)や、パラ水素を用い
た方法(Parahydrogen induced polarization :PHIP)、さらには、129Xeガ
スを用いた方法など、様々な超偏極技術が開発されている。その中でも溶液
中で電子スピン(ラジカル)分子と核スピンの相互作用を利用する動的核偏
極(DNP)法は、医療用超偏極装置(SpinLab)が開発されるなど医学的な応
用が進んでいる。DNP法には、13C等の核スピンを持つ分子を偏極装置内でDNP
を惹起した後、緩衝液で急速溶解して機能プローブとして生体に投与してリ
アルタイムな代謝反応を可視化するdissolution DNP-MRI法と、生体内に機能
性を持つ電子スピンを予め投与して、実験動物の体内でDNPを惹起するin viv
o DNP法がある。我々は、これらの2種類のDNP技術を用いて、がん代謝に基づ
く早期診断・治療効果判別法や、酸化還元(レドックス)代謝に基づく疾患
の超早期診断技術の開発を行ってきた。特にin vivo DNP法では、産学連携研
究において、オールジャパン体制での装置開発およびProof of Conceptを取
得するための疾患モデル動物(マウスおよびブタ)を用いた応用研究、さら
には臨床サンプルを用いた実証研究を推進している。本セミナーではこれら
の最近の進捗を紹介したい。

皆様のご参加をお待ちしております。

【Spin-Lについて】Spin-Lは、文部科学省 共同利用・共同研究システム形成
事業「学際領域展開ハブ形成プログラム」に採択された事業です。生理研・
分子研・ExCELLSが中核となり、京大 化研、阪大 蛋白研、新潟大 脳研、量
研機構 量生研と連携して、共同利用・共同研究のネットワークを強化します
。学際豊かな研究機関、研究者、技術者が共に研究を進め、分子科学・生命
科学・生理科学の融合から、新たな学術領域「スピン生命科学」を創成する
ことを目指しています。


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分子科学会速報
発行:分子科学会
https://www.molsci.jp/
速報投稿規程等は下記をご覧下さい。
https://www.molsci.jp/activities/bulletin/regulation/
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オーシャンフォトニクス株式会社 http://www.oceanphotonics.com
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