分子科学は、ありとあらゆる分子やその集合体を対象として、それらの構造情報をもとに特異的な性質や機能が発現する機構を明らかにしようという学問です。分子科学会は、2006年の設立以来、分子科学の研究および教育の振興を通して学術・文化の発展に寄与することを目指して活動を続けています。現在、1500名を越える個人会員と20社の賛助会員を擁しています。毎年9月に開催される分子科学討論会は、分子科学会が主催する最大規模の行事で、例年1000人以上が参加し、発表講演数は600~800件に上ります。参加者は、最新の研究成果の発表と活発な議論、および関連企業・協賛会員による機器展示を通して、分子科学に関する最新の情報を一気に得ることができます。また、若手研究者や学生諸君にとっては、日頃の努力と研鑽を腕試しするまたとない場となっています。第17回分子科学討論会では、新たな試みとして高校生との交流の機会を提供いたします。討論会への皆様の積極的なご参加を、心よりお待ち申し上げます。
2023年1月
分子科学会第9期会長 佃 達哉